この記事では、「トルコリラは通貨として破綻する可能性があるのか?」をテーマに、
過去の事例を元に私なりの視点で整理していきます。
結論から言えば、“破綻”の定義によっては、トルコリラはすでに危機的状況にあります。
ただし、今すぐ預金封鎖やデフォルトが起きるような国とは異なる要素もあります。
通貨破綻とは?何が起きるのか?
まず「破綻」の定義から整理します。
ニュースなどでは曖昧な表現になりがちですが、実際に起こり得るのは以下のような事象です:
- ハイパーインフレ(物価の急騰)
- 自国通貨の信用失墜・暴落
- 預金封鎖(銀行からお金が引き出せない)
- 通貨切り下げ・再編(ゼロを削って別通貨に)
これらが起きると、国内経済だけでなく外貨建ての取引にも深刻な影響が出ます。
過去に破綻した国の例
| 国名 | 通貨 | 破綻時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ジンバブエ | ジンバブエドル | 2000年代後半 | ハイパーインフレ(年率2億%)・紙幣廃止 |
| アルゼンチン | アルゼンチンペソ | 2001年〜 | 預金封鎖・IMF支援・通貨暴落 |
| ベネズエラ | ボリバル | 2010年代〜 | インフレ率100万%超・通貨再編3回以上 |
これらの国では、政府の財政悪化や中央銀行の不信が通貨への信用を一気に崩壊させました。
トルコリラの現在地
- TRY/JPYは10年で約40円→3円台まで下落
- インフレ率:60〜70%超(2025年現在)
- 政策金利:約50%(高スワップの背景)
- 通貨の切り下げ・預金封鎖は「まだ起きていない」
トルコは一見、破綻国に近い特徴をいくつも持っていますが、
一方で「外貨準備」「経済規模」「国際関係(NATO加盟国)」といった要因が完全破綻の歯止めになっている側面もあります。
トルコリラ円を保有する立場としての感覚
正直、私の感覚では:
- 「いつ破綻しても不思議じゃない」レベル
- でも「完全に通貨が使えなくなることは今すぐには起きなさそう」
スワップ投資をしていても、「この通貨は信用できる」とは思っていません。
その前提で、レバレッジを落として淡々と運用しています。
私のスタンス:おすすめはしない。でも、記録は残す。
トルコリラ円での運用は、人にすすめられるような投資ではありません。
それでも私は、今のTRYの状況を“投資通貨として見ている”わけではなく、「通貨預金的に、リスクを覚悟して付き合っている」感覚です。
だからこそ、このブログでも記録を残していきます。
未来に「振り返れる材料」として、こうして書いておくことに意味があると思っています。
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